加工・業務用野菜と植物工場

画像は2年前に視察をした、加工業務用ホウレンソウの圃場です。かなり大きめのホウレンソウを自走式の収穫車で刈り取り、収穫車後部の鉄コンテナにコンベヤで詰め込んでいるところになります。野菜の収穫作業の自動化も露地野菜栽培では多くの場面で機械化や自動化が進んでいます。


○加工業務用野菜の生産加工現場


この圃場は10a程度の面積で、収穫作業も短時間で終わり、何十、何百とあるホウレンソウ圃場を、この収穫車は巡回しています。またホウレンソウが満載の鉄コンテナは、集荷場に集められ、冷凍ホウレンソウのパックに加工がされます。


集荷場から先には、冷凍ホウレンソウの大規模な加工ラインがあり、洗浄、殺菌、ボイル、急速冷凍、何重もの検査の工程が組まれているそうです。また冷凍ホウレンソウの用途は加工業務向けになり、スーパーマーケットに並ぶ生食向けホウレンソウに比べ非常に厳しい検査や出荷の基準が設けられているはずです。


圃場で収穫されたホウレンソウは、雨の中にも関わらず泥はねも少なく、また刈り取り機が株元の隙間を狙い上手に収穫しており、比較的きれいな姿で集荷場に集められていると思いました。しかし、その後工程は非常に念入りに行われて、人手や設備も多く掛けていて、ホウレンソウの栽培と収穫までの工程に比べると、大きな負荷がかかっているように思われます。


○加工業務用野菜の植物工場生産の可能性


こうした負荷の多くの部分は、露地栽培ホウレンソウが持つ様々なリスク要因によると思われます。仮定ですが、人工光型の植物工場でレタス類と同じように、大ぶりのホウレンソウの生産が効率よく出来たとして、それを冷凍ホウレンソウのパックに加工する工程は、リスク要因要因の少なさから考えると、かなり簡略化されるはずです。


露地栽培にに付き物のムシや汚れは、ほぼゼロになるし、下葉処理をしたあとは検査を行ってから洗浄、ボイル、急速冷凍、最終検査程度になるかもしれません。そうした工程簡略化によるコスト削減効果が人工光型生産でのコストアップに並ぶかどうか、さらに人工光型生産による歩留まりアップがどの程度なのかも検討してみる価値はありそうです。


キャベツやダイコンといった重量野菜類は植物工場生産には不向きと言われています。一方でホウレンソウの他にも、軽量野菜の加工業務用途での植物は生産や加工にチャレンジしても良さそうなものは、まだありそうな気がしています。

 

ホウレンソウの機械収穫と鉄コンテナ利用

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