展示会「次世代農業EXPO」を見てまいりました (その1)

農業資材、施設園芸、植物工場関連の展示会が幕張メッセで今週開催され、2日間ほど見てまいりました。

展示会のジャンル的には、施設園芸・植物工場展(GPEC)に近いと思いますが、GPECが2年に一度の業界イベント的な展示会であるのに対し、こちらは毎年開催されており新しいジャンルや開発途上のものなど、何があるか分からない面白さがあります。

 

今年は、流行りのドローンとハウス環境の見える化ツールやサービスが多数あり、AIをうたう展示も散見されました。ハウス関係のベーシックな資材展示は少なく、メカ的なもの、ICT利用、各種のメディアやサービスなど、ビジネスのそのものの動向が変わって来ている印象を受けました。

ブースでじっくりとお話を聞いたところをご紹介したいと思います。

 

【CHINO、三基計装ブース】

 

CHINOは計装機器の大手さんですが、三基計装さんは施設園芸の環境制御機器専業メーカで、現在はCHINOの傘下にあります。昭和から続いている専業メーカーで、スーパーMINIなどの複合環境制御装置が主力商品です。製品そのものは30年選手であり、最近の「統合環境制御装置」に比べると機能やI/Oの点数は劣るものの、価格の安さと一通りの基本機能の装備が特徴と思います。また、「枯れた製品」でもあり、安心感があります。私の栽培の先生である、元埼玉県園芸試験場の稲山光男先生が監修をされたと聞いていますが、昭和のハウス栽培で必要な機能に絞った感があります。

 

今回は昭和の製品だけを展示したのではなく、施設園芸のICTサービスで頭角を表しているセラクさんの「みどりクラウド」との接続がされていました。「みどりクラウド」は、農業専業メーカーではないICT企業が開発した、非常に見やすく使いやすい画面構成(UXというのでしょうか?)が特徴で、ハウス環境を多面的にモニターできるサービスです。また東証1部上場企業ならではの懐の深さなのか、サービス価格も安価です。昭和の製品と平成の終わりのICTサービスが接続され、何とみどりクラウドからスマホ画面などで三基計装さんの複合環境制御装置(ふくごう君、スーパーMINI)がクラウド経由で操作が可能となっていました。

 

これは既存の三基ユーザーにとっては単なる環境制御装置がクラウド化されたという画期的な進化になると思います。また、みどりクラウドユーザーには、高機能では無いものの、手軽な価格で環境制御も出来るというメリットもあり、一石二鳥、WIN=WINの成果と言えるでしょう。まだリリースして間もないため、実績はこれからと思いますが、私の直感で「これは売れる!」と思いました。低価格と難しさが無い環境制御、それにクラウドサービスの組み合わせに、直感を刺激されました。

 

説明をしていただいたAさんとは何十年のお付き合いなのですが、Aさんによると、この開発プロジェクトで両社の間を橋渡しされたのが、当時B県の試験場におられたC先生だったとのこと。C先生は私の大学後輩にあたる研究者で、栽培と環境制御、それに経営と守備範囲の広い方で、なるほど、と思いました。普通の研究者には、こうした橋渡しはなかなかできないことです。C先生は、その後、B県を退職され、新天地にチャレンジ中です。応援したいと思います。

 

(展示会報告は続きます)

 

ホームページ「農業・施設園芸・植物工場の未来」もご覧ください

 

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