人工光型植物工場と太陽光型植物工場の葉菜生産

青山浩子さんの「人工光型植物工場の現状と展望〜市場拡大が野菜生産に与える影響は〜」

 

農業ジャーナリストで、新潟食料農業大学非常勤講師の青山浩子さんが、農畜産業振興機構(Alic)発行の野菜情報2019年11月号の巻頭「話題」欄に、「人工光型植物工場の現状と展望 〜市場拡大が野菜生産に与える影響は〜」を執筆されました。

 

日本施設園芸協会が(株)三菱総合研究所に委託し行っている「大規模施設園芸・植物工場 実態調査・事例調査」をご参考にされ、また一部で取材に協力させていただき、私のコメントも掲載していただきました。ありがとうございました。

 

人工光型植物工場を経営される法人の組織である植物工場産業協会の稲田代表理事や、太陽光型植物工場で大分空港の近くでレタス生産をされるウーマンメイク(株)の平山社長のコメントも掲載され、広く取材をされた記事ですので、ぜひご覧になられてください。

 

ウーマンメイクでの太陽光型植物工場による葉菜類生産の展開

 

ウーマンメイクさんは、お隣の宮崎県や福岡県で導入されていたDFTと統合環境制御を組み合わせた生産性が非常に高い設備での周年レタス生産をされており、また空港至近の地の利から航空便での関東圏へのフレッシュな出荷をされています。記事ではこうした遠距離出荷の他にも地場でも引き合いも強く、今後の増設計画の中でレタス以外の品目展開もはかりながら、地元への営業対応も進める意向を示されています。平山社長とは何度かお会いしたことがあり、また地元大分県で開催された次世代施設園芸フォーラムでの講演をお願いしたことがあり、全国的に注目される女性経営者でもあります。

 

ウーマンメイク(株)の施設全景 (九州農政局ホームページより http://www.maff.go.jp/kyusyu/portal/toprunner/1812_woman.html )

 

現在は3000屬箸いΨ茲靴涜腓くはない規模での経営ですが、すでに確立された栽培技術、生産体制、出荷体制をベースに次の展開を準備されていることを大変心強く感じました。稲田代表理事の植物工場産業協会のメンバーは人工光型植物工場の比較的規模の大きい法人が多く、今後は生産量増大と価格競争の時代に進んでいくものと思われます。平山社長もバッティングのケースが増えていると記事では述べていますが、いかにバッティングを回避し、地域の中で顧客を定着させるかが、物流費の高騰、人件費や資材費の高騰の中での生きるすべになっていくのではないかと思います。

 

地域流通と広域流通の使い分け

 

最近の日産数万株といった巨大なスケールでの人工光型のレタス工場では、もはや地場流通で消化しきれる規模では無くなっているものと思われます。おそらくレタス単一の販売では、様々な販路を持ち、また運賃コストをある程度は掛けながらの広域流通を行う必要もあるかと思われます。しかし地場にマーケットがあれば、地域密着型の生産販売にも取り組む必要があります。それは物流費の低減、鮮度向上、顔の見える野菜への安心感、地域雇用創出など多面的な機能と効果があるためです。また人工光型植物工場に比べ、太陽光型植物工場では品目展開も比較的容易であり、生産ラインの細分化や組み換えをしながら小ロットに対応することもある程度は可能と考えられます。セット商材の提案、きめ細かなラインナップの提案など、地場に対応した生産販売の仕組みも、まだまだ可能性があるように思われます。人工光型植物工場と太陽光型植物工場は、おのおのの特徴を生かし発展していくことが望まれます。

 

 

ホームページ「農業・施設園芸・植物工場の未来」もご覧ください

 

by 土屋農業技術士事務所 所長 土屋 和

 

JUGEMテーマ:農業

コメント