共著「アグリフォトニクス供LEDを中心とした植物工場の最新動向―(普及版)」が出版されました

千葉大学の大学院園芸学研究科にある環境調節工学研究室は、私の出身研究室です。施設園芸と植物工場での環境制御技術を広く研究しており、LEDの植物生産への応用研究にも数多く取り組まれております。教授の後藤英司先生の監修による「アグリフォトニクス記機LEDを中心とした植物工場の最新動向」が刊行されたのが2012年で今から7年前になり、私も共著者の一人として執筆をさせていただきました。しかし7万円以上もする、いわゆる豪華本で一般に出回る書籍ではありませんでした。

 

このたび「アグリフォトニクス記機LEDを中心とした植物工場の最新動向―(普及版)」として、税込価格で6,048円に大幅に値下げされ刊行されました。当時と同じ内容での出版になります。

 

アグリフォトニクス記機LEDを中心とした植物工場の最新動向―(普及版)

 

閉鎖型苗生産システムの記述

 

私の担当章は、「【生産システム編】第16章 閉鎖型苗生産システムの特徴と利用」でした。当時は白色蛍光灯を用いた閉鎖型の育苗装置として開発販売されたもの(最初の販売は2000年頃)ですが、蛍光灯の製造中止も予定されており、製品もLEDタイプのものがすでに発売されています。やはり時間の経過による内容の古さは感じますが、現在も当時も閉鎖型の育苗装置というジャンルには変わりなく、技術としてもおおむね確立されていると思います。

 

当時から実用化したこと、しなかったこと・・・

 

実は、この普及版が刊行される前に、「アグリフォトニクスIII -植物工場の最新動向と将来展望-」という最新刊が昨年に発刊されたいます。その目次を見る限りでは、LEDの照明技術や植物工場での応用技術の進展にはやはり目をみはるものがあると思われます。こちらも7万円以上の豪華本で、なかなか手に入れるのは難しいと思います。

 

普及版には、当時、閉鎖型の植物工場でのイチゴ栽培研究をされていた、千葉大学の彦坂晶子先生(環境調節工学研究室准教授)の論文が掲載されています。育苗から収穫までの様々な試験を行っており、LEDの波長(光質)による開花や収量に及ぼす影響などの結果が記載されています。また光の他、温度やCO2濃度の制御によりハウス栽培よりも高い収量が可能であるとされており、改善要素もさらに多くあると結ばれています。

 

当時としてはかなり進んだ研究であったと記憶していますが、現実にイチゴの閉鎖型環境での植物工場栽培は実用化がされており、国内でも数箇所で生産販売が行われています。これはこの本の記載内容が正しく、さらに発展したものと言えるでしょう。

 

また他には薬用植物(カンゾウ)の水耕栽培の例も掲載されていますが、太陽光型、人工光型を問わず、植物工場での栽培は現時点で実用化した話までは伺っていません。イチゴと薬用植物の植物工場での栽培は、2000年代から取り上げられ、取り組まれてきたものですが、現時点の到達点はこのような状況といえるでしょう。

 

 

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